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![]() 敷金とは?
●敷金とは? 一般に敷金とは、「賃借人が借りた家屋を明け渡すまでに生じた賃貸人に対する一切の債権を担保するものである」とされています。 ここでいう「一切の債権」としては、賃貸人の賃借人に対する未払賃料債権と損害賠償債権の二つが主なものとしてあげられます。 しかし、未払賃料債権はその存否が比較的明確であるのであまり問題にはなりません。敷金返還に際して特に問題となるのは損害賠償債権であるといえます。そしてこの損害賠償債権は、原状回復義務から生じるものです。 ●敷金返還の時期 賃借人が敷金の返還を請求するには、賃借物(家屋)の明け渡しが完了していることが必要とされます(最判昭和49.9.2)。つまり、賃借人は賃貸人に対して、敷金を返さなければ部屋を明け渡さない、といったことは主張できません。 ●紛争の生じるわけ 最近は敷金のない賃貸借も見られますが、不動産の賃貸借においては、賃貸人に敷金を交付するのが通常です。よって、賃借人も当たり前のように敷金を渡すわけですが、多くの場合、賃貸人と賃借人の間で敷金に対する認識が違うため、 いざ退去する時点になり面倒な紛争が発生することになってしまいます。 つまり賃借人がどの範囲まで原状回復をする義務を負うのか、そのため賃貸人に対してどれだけの損害賠償義務を負うのか、といった認識の違いから敷金返還と原状回復義務をめぐる紛争が起きているわけです。 善管注意義務と原状回復義務
●善管注意義務とは?賃借人は賃貸人に対し、賃借物を明け渡すまで、善良な管理者の注意をもってその賃借物を保管しなければならない義務を負っています。これを「善良なる管理者の注意義務(善管注意義務)」といいます。「善良なる管理者の注意義務」というのは、その状況に応じて 社会通念上要求されると考えられる程度の注意義務をいいます。そしてこの義務を欠くと、債務不履行や不法行為に関わってくることになります。賃借人がこの善管注意義務に反して、つまり賃借人の「責めに帰すべき事由」(不注意、管理・使用方法が悪いなど)によって賃借物を汚したり壊したりすれば、賃貸人に対する債務不履行(決められた義務や約束を守らなかったこと)となり、賃貸人に対して損害賠償義務を負うことになります。 つまり、この善管注意義務に反して賃借物を毀損した場合には、敷金によって賃貸人がその損害の賠償に充てることができるというわけです。 ●原状回復義務とは? 原状回復義務の定義は、一般に認識されているような面倒なものではなく「賃借人が賃借物(部屋)の中に設置した家具やエアコンを取り除く」といった意味しかありません。つまり、古くなって汚れた壁紙などを張り替え、賃借人が入居した当初の新品の状態に完全に戻す、などといった意味は原則としてないということです。 そして、この原状回復がなされなかった場合に、善管注意義務と同様、債務不履行により損害賠償義務を負い、敷金からの返還を要求されることとなるにすぎません。 よって、世間一般に言われる原状回復義務というのは、善管注意義務と狭義の原状回復義務を併せたものであるということができます。そして、敷金返還を巡っては、この広義の原状回復義務が問題となるわけです。 敷引き特約
関西地区では賃貸住宅の退去の際に敷金(保証金)の一部を差し引く敷引き特約が慣習となっています。しかし、この『敷引き』特約については、消費者契約法第10条により無効とする判例も出ております。最近では、「敷引き特約が一方的なものであり、入居者に必要以上の負担を強いるものであるのみならず、そのような特約に合理性がない」等、敷引き特約は信義則に違反し、賃借人の利益を一方的に害するものとした判例も出ております。
解決手段
敷金返還をめぐる紛争では、話し合いによる解決が最も良い方法です。まずは可能な限り資料を持ち合い、話し合いによる解決を図るべきです。 当事者間での話し合いが行き詰まってしまった場合でも、すぐに法的な手段に訴えるのではなく、第三者の力をかりた解決方法も検討すべきです。(ただし、相手方が非協力的な態度をとっているような場合や、お互いの主張や認識に 大きくズレがあるような場合で、もうこれ以上時間を無駄にしたくないといった場合には、迅速な解決を図るため法的手続をとることも考えられます。) 第三者機関としては、 宅建協会の相談窓口や 国民生活センターなどが考えられます。こういった機関は多くの相談事例を蓄えているので、非常に力強いものとなるでしょう。 専門的な知識が無く自分一人では不安な場合、またはあまり時間を割くことができない場合などは、弁護士や司法書士へ相談・依頼することも考えた方がよいでしょう。 私共の事務所では、お客様がご自身で交渉・手続きをされる場合のアドバイスやサポートを行っております。自分で交渉はしたくない方は、全て当方にご依頼いただければ、交渉から法的手続きまで全て代理で行うことも出来ます。(但し、140万円以下の簡易裁判所の事件に限ります。) まずは、事務所までお電話下さい。 ![]() |
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